自営業の確定申告

自営業者、特に個人のサービス業や小売り業は、戦々恐々と毎日を暮らしている。
不況が続く日本だが、自営業だけでなく、あらゆる業種の人が、個人確定申告で老後に備えていると聞くが、それだけ今後の行方に、不安を抱いていると言うことに他ならない。
格安チェーン店の進出は、同業種の個人店を窮地に追い込み、やむなく廃業せざるを得ない業者も続出している。
奇跡的に、景気が急激に良くなったとしても、後継者問題や地域の過疎化など、問題は多く抱えている自営業なのだ。
個人経営の自営業者は、確定申告の手続きを、商工会に頼んだり、会計士を雇って任せているが、この不況で、経営者自ら申告する人も増えていることだろう。
確定申告の手続きを、商工会や会計士に依頼すれば費用がかかるので、自営業はその分を浮かせようと、なれない手続きを試みるのである。
退職金がある、公務員やサラリーマンと違い、自営業者の老後の設計は、自分で考えなければならない。
現在では、「EーTAX」といって、ネットで確定申告ができるシステムも、稼働が始まったようなので、自営業者で利用された方もおられるかもしれない。
自営業者は、確定申告時期になると、営業不振の実態を、数字によってマザマザと見せつけられて、憂鬱になるだろう。

自営業者の中には、余裕が無くて、公的年金さえ納められない方もおられるはずだ。
それほど、個人自営業者の状況は、逼迫していると言うことである。
まして、個人年金の加入となると、新規では躊躇してしまうかも知れないと思うと、自営業者の明日はあるのかと、暗澹たる気持ちになる。
不況が続く自営業業界だが、確定申告は必ずしなければならない。
それほど自営業業界の不振は、深刻化していると言うことを、為政者は認識していただきたい。自営業の方なら、必ずしなければならない確定申告だが、年々減ってゆく申告の額に、溜息を吐いておられるだろう。