損保の経営統合

こうした背景には、やはり、世界的な金融不安や低迷する日本経済に起因して影響を受けているものです。
先頃、損害保険業界で2位の三井住友海上グループホールディングス、4位のあいおい損害保険、6位のニッセイ同和損害保険が、経営統合する方針を固めたようです。
そして、今回の損保経営統合では、あいおい損保ニッセイ同和損保が、三井住友の持ち株会社の傘下に参入することが示唆されています。
文字通り、3社の損保経営統合によって、業界トップに躍り出ることになります。
これら3社の損保経営統合は、まさに業界の勢力図を塗り替えることになるでしょう。
こうした強力な損保の誕生によって、生命保険、銀行を巻き込むほどの金融業界の再編に発展することも期待できます。
これらの強大な損保経営統合により、金融業界全体に革命を起こすことも可能です。
経営統合による株式の交換比率としては、日本興亜が0.9、損保ジャパンが1.0と発表されています。経営統合では、損保会社の間でも、最近盛んに行われているようです。
この両者においても、株式移転の方法により、共同持ち株会社NKSJホールディングスを設立することで、経営統合を発表しました。

経営統合が実現すれば、売上高としての連結ベースは、保険料として約2兆7000億円に達し、東京海上ホールディングスを5000億円も上回ることになります。
この経営統合は、両社が100%子会社として持ち株会社の傘下に入ることによります。
両社の保険子会社である、日本興亜生命、損保ジャパンひまわり生命については、損保経営統合をした後に、合併することになっています。
この両者の経営統合が実現すれば、三井住友海上グループホールディングス東京海上ホールディングスと並んで大手三強に食い込むことができるでしょう。